空前絶後の超絶怒涛の一週間

 

「迎えに来てー酔っ払っちゃったー歩けらい」

の電話を受けた日曜夜23時。

 

水を買って、駅の前まで行った。まじで酒臭かった。公園のベンチに2人で座った。肩にもたれかかってきた。周りの視線が痛かった。膝枕をした。対面で座った。ち○こを触られた。騎乗位ってこうやってやるんだよってデモンストレーションされた。勃ちそうになった。なんか幸せそうだった。水曜日にまた飲み会があるって言われて、バイバイした。

 

 

「帰れない!北千住まで来て!むりーあるけらいーむーりーうーうー」一緒に飲んでる男だか女に「彼氏でしょ?彼氏?」と聞かれて「友達!友達!」と答えていた。一気に虚しくなった。

 

結局いつもの最寄りに行った。日曜日が比じゃないほどにベロベロだった。めちゃくちゃ可愛いかった。でも様子が違った。水を渡して、また公園のベンチに行った。「吐きたい、吐きそう」何度もそう繰り返した。実際にめちゃくちゃ吐いてた。グレープフルーツをアルコール漬けしたみたいな匂いがした。カシオレとワインと日本酒の化合物らしい。その後にタバコを吸い始めた。ショックだった。正直ショックだった。そのあとはコンビニに行った。アイスを買ってあげた。食べてた。性欲が止まらないらしい。ホテルに誘われた。めちゃくちゃ誘われた。めちゃくちゃ行けた。行かなかった。行かなくてよかった。今そう思える。そのまま、バイバイした。可愛いかった。友達に連絡をした。気分転換と憂さ晴らしにドライブに連れて行ってくれた。最高に楽しかった。あーだこーだと文句を垂れるあの時間が本当に楽しかった。眠かった。

 

金曜日、僕から電話をかけた。バイト終わりにそのまま話したくなった。紛れもなく恋心だった。求めていた。弄ばれた。そのまま会いに行った。公園に行った。いつもの反対側だった。彼氏の愚痴を聞いた。「うちのこと好きじゃん」って何回も言われた。自分に起こった異変を全て話した。情けなかった。どこか清々しかった。でも、そんな彼女がどこか遠くに感じた。膝枕をした。母親からの電話で怒られていた。母親の朝ごはんをコンビニに買いに行った。そのまま帰った。公園で一人佇んだ。丸くなって考えた。コレはなんだ。コレは正しくない。自分を否定する感情を正当化しようとした。否定出来なかった。家に帰って電話をした。二人で課題をやった。こんな未来があったら良いなと願ってしまった。不甲斐ない。

 

土曜日、サークル終わりの彼女を迎えに行った。久々に電車に乗ってまで行った。会えなかった。断られた。自分のちっぽけさを再確認した。された。大した存在じゃない事を思い知った。辛かった。怒れなかった。気を遣わせたけど気を遣った。また思い知った、そんな存在であることを。次の日の約束をした。寝落ちするまでラインした。好きだった。大好きだった。

 

日曜日、二人で出かけた。幸せだった。可愛い。ひたすら可愛い。何をしてても可愛い。全部お金を出した。出したくなった。ありがとうって気持ちが強かった。お別れしたくなかった。電車で肩にもたれかかってきた。興奮した。楽しかった。幸せだった。ラーメンを食べた。食べてても可愛いかった。照れてた。なんか緊張するなって言ってた。そんな立場にあることが辛かった。手をつないだ。ハグをした。あーだこーだと彼氏の愚痴を聞いた。男ってそうだよなんて知ったかぶった。女の子の大変さを知った。彼女の辛さの一部を感じた。気がした。口紅を塗った彼女がたまらなく可愛いかった。他の人に見せたくなかった。そんな気持ちを思う権利は僕に無かった。僕のものじゃ無かった。帰るのが辛かった。離れるのがつらかった。また明日会えると思った。

 

月曜日、火曜日、ずっと彼女とラインをした。彼女の中身を見た気がした。暗闇だった。想像以上に暗かった。背負いきれない。そう感じた。背負う権利はない。もちろん。辛かった。自分の気持ちを正当化できない自分がいることが。彼女とは生活水準が違った。スタンスが違った。僕と交わることがないような世界を生きていた。一人の時間を持たないようにしていた。そんな彼女の姿を見るのがとてもとても辛かった。同情してしまった。いらないと言われた。同情しかできなかった。情けないと思った。気遣いしか出来なかった。また。いらないって言われた。存在がいらないんだと考えた。僕が悪いのかと考えた。甘えてると言われた。確かに。甘えていた。存分に甘えていた。ラインの返事が来ることを信じて疑わなかった。毎日時間を共有できると信じていた。彼女と僕は住む世界が違う。それが心に大きな穴を開けた原因かもしれない。いや、きっとそうだ。合わせることが。気を遣うことが。僕には荷が重い。そう感じたのかもしれない。この気持ちは好きじゃない。絶対。いや。きっと。好きじゃなくなったんだ。一週間で。